母の日の回
明日は母の日です。
娘が3歳になったので、今年から我が家でもしっかりと「お母さんに日頃の感謝をする日」としてやっていきます。
とはいえ、3歳児に「母の日」の意義を理解しろというのは無理な話なので、とりあえずお母さんに何かを渡すということだけやる感じです。
渡すものの準備をするため買い物へ。出発前に娘と作戦会議です。
「明日はお母さんに『いつもありがとう』っていう日なんだ。わかる?」
「うん」
「ただありがとうって言うだけじゃなくて、お母さんの好きなジュースとかお菓子も一緒に渡すと喜ぶと思うんだ」
「みかんジュースとか、みかんグミとか?」
「そう。それを今から買いに行くぞ。外出る準備して」
「今は無理。アンパンマン見てるから」
「……」
母から見えない場所+ひそひそ話というのが何とも「秘密の話」っぽくて良かったのですが、アンパンマンの魔力には勝てず、しばし待ちぼうけの後、買い物へ。
一通りの買い物が終わり、帰りの車の中で再度作戦会議。
「家に着いたら、すぐにお父さんの部屋に来てくれ」
「うん」
「さっき買ったハートの付箋に、お母さんの似顔絵を描いて欲しいんだ」
「わかった!」
「あと、今日買ったものを渡すのは明日だから、今日のうちに『お母さんにジュース買ってきた!』とか言わないんだぞ。お母さんには内緒」
「はーい」
家に着いてから娘が渾身の似顔絵を描き、買ったものを僕の部屋に隠して準備終了。
「明日起きたら、お父さんの部屋に来て」
「うん」
「そしたらお母さんのプレゼント持って、一緒に渡しにいこうな」
「わかったよ!」
正直、3歳児に「内緒」が通用するのか不安ではありますが、今のところお母さんには内緒にしてくれているみたいです。
いや、ただ単に日中に外で猛烈に遊んだ+昼寝してないことで疲れがピークに達しており、もう「眠くて不機嫌などうしようもない状態」になっていて、「お母さんにプレゼントを買った」ということなどどうでもよくなっているだけという説もありますが。支離滅裂なことを大声で喚いています。さっきから。
僕の実家では、各種記念日は大体ちゃんとやっていました。母の日や父の日、敬老の日や勤労感謝の日など、ことあるごとに「おめでとう」の言葉と、何かしらの簡単なプレゼントを送り合ったものです。
子どもだった時は、はっきり言って父や母、祖父や祖母に感謝の気持ちを持ってやってたわけではありません。そういうもんだと思って育ってきたもので。だから「感謝の気持ちを伝える大切さ」を、それら記念日を通して学んできたわけではありません。
僕が学んだのは、自分が選んだものや書いた手紙、話したことなどで、相手が喜んでくれた時の「この上ない嬉しさ」でした。
だからかは分かりませんが、今でもプレゼントを選んでいる時間が好きだし、文字や言葉で何かを伝えるということが楽しいです。
自分の子どもには多くを望まないつもりです。
親のすねさえかじり続けてこなければ、基本的にはどんな人生を歩んでくれようと構いません。
自分で稼いだ金はできる限り自分のために使いたいし、いくら娘とはいえ、自立したらほぼ他人ですから。
ただ、「人のために何かをすることの楽しさ」は持って大人になって欲しいと思っています。
だから、ウチでは記念日だけは大切にしていきます。
なんてそれっぽいことを言いながら「父の日は何かやってくれるんだろうか」とゲスい期待してしまうことに、若干の情けなさを感じます。
でもそれが人間臭くて面白いな、とも思ってるのです。
今日のひとこと
デフォルメされた犬のぬいぐるみなのに、夜中に見ると「なんでこんなところに犬が⁉︎」って結構本気でビビる。