PTAの回
今年もこの季節がやってきました。
題して「メンタルを鍛えろ!PTAクラス理事お願い電話作戦!」。
毎年春先になると、クラス担任は各ご家庭に「PTAのクラス理事を引き受けてくださいませんか?」という電話をすることになります。学校のPTA担当の先生からお願いされるのですが、これがなかなかの仕事でして。
まず快く引き受けてくださる方はいません。基本的に「PTAとか面倒くせぇ」という気持ちから入ってしまいがちなのでしょう。電話越しの「いや~、ちょっと忙しくてできないんですよ~、ウフフフ」という渇いた笑いを何度も耳にすることになります。別に激しく暴言を吐かれるわけではないので、いちいち凹むということはありませんが。
しかし、こちらも「どうせ断られるんだろうな」と思いながら電話をかけることになるので、精神衛生上良くないことこの上なし。メンタルが微妙にやられます。テレアポの仕事ってもっと辛いのでしょう。心中お察しします。
PTAの問題点は、基本的に保護者の方のボランティア精神によって成り立っているということ。PTA理事になることによるメリットが大きければ、わざわざこちらから「お願いします」なんて電話をしなくても、バシバシ立候補が出てくるようになるのでは?
忙しい日々の合間を縫って、別に進んでやりたくもないような作業に駆り出されるのであれば、それ相応の報酬が欲しいと思うのは人間として普通です。なのにそのご褒美部分がないなんて、はっきり言って人の人生の時間を安く見過ぎだと思います。
現在ではちょっとしたネット上のアンケートでも答えれば、微々たるものではあれど、大体報酬がもらえます。「その人の時間と労力をいただいている」ならば、対価を支払うのは当然のこと。
でも、PTAにはそれがありません。ネット上ではメリットとして「先生とのつながりが持てる」「ママ友・パパ友ができる」「子どもが喜ぶ」などと書いてありましたが、それらに価値を感じにくいからPTAに関わるのが面倒に思えるのでしょう。
本当にPTAというものが必要であるならば、もうここは綺麗事を言わず、保護者目線のメリットを追求していった方がいいと思うのです。
例えば「毎月必ず米10キロと水2ℓ×6本をお送りします!」とか「商品券2万円分差し上げます!」とか。こんな特典があったら「ぜひPTA理事をやらせてください!」という人が出てきてもおかしくはないでしょう。
そして、そのうち気づきます。「こんな特典を与えてまでPTAを存続する必要性ってあるのか?」と。そうなった時にPTAをなくしてしまうのか、より学校や地域の発展に活かすことのできるものに進化させていくのかは、学校次第。
年に2、3回しか活動しない割に多くの人を苦労させるPTAならば、その存在価値を今一度考えてみる必要があるかもしれませんね。必要・不要の精査を今こそ。
今日のひとこと
人生最大の敵は自分で決めたパスワード。